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2026-09-25 調べ

受給者証で使えるもの・使えないもの

10月に届く受給者証(児童福祉法の通所受給者証)で何ができるかを、役所と各社の公式ページを当たって整理しました。手帳は持っていない前提です。

先に結論 受給者証は「割引カード」ではありません。効くのはお金の制度と福祉サービスの側で、交通・携帯・NHK・動物園などの割引はほぼ手帳が必要です。いちばん大きいのは療育の利用料が無償だということ。それとディズニーは受給者証で通ります。
療育手帳について(9/25 追記) 9月10日の発達検査は全領域の発達指数107(年齢以上)でした。療育手帳=愛の手帳はいちばん軽い4度でも知能指数「おおむね50〜75」が基準なので、いまの数字では通らない見込みです。知的な遅れがないケースで取り得るのは精神障害者保健福祉手帳の側ですが、初診から6か月が条件で、まだ医師の診察を受けていません。詳しくは6. 療育手帳は取れるかと7. もう一つの手帳、動く順番は8. 結局どう動くか。

3つに分けると

区分中身
受給者証だけで使える療育の利用料が無償/相談支援の計画作成が無料/ディズニー(パスポートとDAS)・東京ドームシティ・国立科学博物館・レゴランド・ピューロランドの割引
別に申請すれば使える移動支援(月15時間まで無料)/日中一時支援(月3回まで無料)/短期入所/特別児童扶養手当(手帳不要・診断書で判定)
手帳がないと無理鉄道・バス・タクシー・飛行機・高速道路/駐車禁止除外標章/NHK受信料/携帯3社の割引/上野動物園・都立公園・都立美術館/中野区立プール/税の障害者控除

1. お金 ― いちばん大きいのはここ

療育の利用料は無償

こども家庭庁の原文はこうです。

令和元年10月から、就学前の障害児を支援するため、児童発達支援等の利用者負担が無償化されます。
無償化の対象となる期間は、「満3歳になって初めての4月1日から3年間」です。

燦汰は年中なのでこの枠の中。保育園と併用しても両方が無償化の対象です。本来なら所得区分によって月4,600円か37,200円の上限がかかるところが、ゼロになります。児童発達支援だけでなく保育所等訪問支援も対象。

ただし対象は「利用料」だけ。食費・おやつ代・行事費・送迎費などの実費は今までどおり自己負担です。

出典=就学前障害児の発達支援の無償化について(こども家庭庁)/利用者負担の仕組み(こども家庭庁)

特別児童扶養手当 ― 手帳が要らない

これは手帳ではなく診断書で判定されます。令和8年度の金額は1級が月58,450円、2級が月38,930円。支給は4月・8月・12月の年3回。所得制限があるので共働きだと超える可能性がありますが、該当すれば額が大きいので確認する価値はあります。

出典=特別児童扶養手当について(厚生労働省)/特別児童扶養手当(中野区)

医療費は別の制度

中野区の子ども医療費助成(マル乳・マル子)は年齢の制度なので、受給者証とは関係なく使えます。自立支援医療(育成医療)も別枠で、事前申請が必要です。

出典=子ども医療費助成(中野区)/自立支援医療 育成医療(中野区)

税の障害者控除は使えない

所得税・住民税の障害者控除は手帳の交付が原則条件で、受給者証では対象になりません。

出典=障害者控除(国税庁)

2. 福祉サービス ― 別に申請すれば増やせる

いまの受給者証でそのまま使えるのは、決定済みの児童発達支援と保育所等訪問支援の2つだけです。ほかは別の申請になります。

サービスできること無料の範囲手続き
移動支援買い物・通院・冠婚葬祭などの外出の付き添い月15時間まで無料(超過分は所得に応じた負担)中野区に別途申請。要綱の対象に「障害児」が明記されていて手帳の記載はない
日中一時支援一時的な預かり・見守り(親の休息や用事のとき)月3回まで無料(1回10時間以内・月5回まで)中野区に別途申請
短期入所泊まりの預かり。緊急時の備え—別途申請。児童の枠がある施設を選ぶ。先に登録しておくと使うときが早い
居宅訪問型児童発達支援自宅に来てもらう療育—「重度で外出が著しく困難」が要件なので今回は該当しない
放課後等デイサービス放課後や休校日の支援—就学後。小学校入学時に種別の変更申請が必要

相談支援(サービス等利用計画の作成とモニタリング)は利用者負担なし。すでに契約済みのアポロの分です。

窓口はどれもすこやか福祉センターか区役所3階の障害福祉相談窓口。次のモニタリング面談で相談員に聞くのが早いです。

出典=移動支援サービス事業実施要綱(中野区)/日中一時支援(中野区)/短期入所(中野区)/児童福祉法に基づく障害児を対象としたサービス(中野区)

3. お出かけ ― 受給者証で通るところが5つあった

ここは施設ごとにばらばらでした。公式ページに「受給者証」と書いてあるところだけを拾っています。

受給者証で使える(公式に明記あり)

施設割引の内容公式の書き方
東京ディズニーランド/シー障がいのある方向けパスポート。本人+同伴者1名「障害者総合支援法および児童福祉法に基づく障害福祉サービス利用のための各種受給者証」
東京ドームシティ アトラクションズ本人+同伴者2名まで割引(1回券は対象外)「障害福祉サービス受給者証」「通所(入所)受給者証」と明記
国立科学博物館本人+付き添い1名が無料(常設展・特別展とも)「通所(入所)受給者証」と明記
レゴランド・ディスカバリー・センター東京本人のチケット1枚につき付添者1名が無料「障がい福祉サービス受給者証(等級は不問)」
サンリオピューロランド本人+付き添い1名が200円引き。優先案内(ハートフルサービス)も使える「受給者証(自治体/市町村発行)」

ディズニーはディスアビリティアクセスサービス(DAS)も同じ証明書の一覧で受給者証が対象です。列に並び続けずに時間を指定して戻れる仕組みなので、待つのが難しい燦汰には割引よりこちらの方が効きます。

出典=対象の受給者証(東京ディズニーリゾート)/DASの対象証明書(同)/ご利用料金(東京ドームシティ アトラクションズ)/入館案内(国立科学博物館)/アクセシビリティ(レゴランド・ディスカバリー・センター東京)/バリアフリーガイド(サンリオピューロランド)

受給者証では使えなかった

USJ、しながわ水族館、アクアパーク品川、八景島シーパラダイス、東京タワー、東京スカイツリー、六本木ヒルズ展望台、東京都美術館。いずれも対象は手帳だけで、受給者証は一覧に入っていません。

まちがえやすい点 映画館4社(TOHO・イオン・ユナイテッド・109)と東京タワーは「受給者証」という言葉を使っていますが、あれは指定難病や小児慢性特定疾病の医療受給者証で、今回の通所受給者証とは別の制度です。窓口で出しても通りません。

行く前に電話で聞いた方がいいところ

よみうりランド、東京ジョイポリス、上野動物園・多摩動物公園・井の頭自然文化園・葛西臨海水族園、すみだ水族館、キッザニア東京、ボーネルンドのキドキド、コニカミノルタプラネタリウム。公式ページに証明書の種類が書かれていないか、手帳しか書かれていないところです。ネットのまとめ記事には「受給者証で使える」と書いてあるものもありますが、公式で裏が取れないので当てにしない方がいいです。

なお4歳なので、動物園や水族館はもともと未就学児が無料のところが多いです。割引を気にするより、幼児料金の欄を見る方が早い場合があります。

4. 交通・移動 ― ここは全部だめでした

期待したいところですが、要件を1つずつ当たるとすべて手帳(しかも等級指定)でした。

制度要件
JR・私鉄・地下鉄の運賃割引手帳の「旅客運賃減額」欄に第1種または第2種の記載が必要。受給者証にはこの欄自体がない
都営交通無料乗車券身体障害者手帳・愛の手帳・戦傷病者手帳・被爆者健康手帳のいずれか
中野区の福祉タクシー券・ガソリン券身体障害者手帳1〜3級または愛の手帳1〜2度。さらに所得制限あり
タクシーの1割引手帳の提示
JAL・ANAの障がい者割引4種の手帳のいずれか
高速道路(NEXCO)身体障害者手帳または療育手帳のみ。事前登録も必要
駐車禁止除外指定車標章愛の手帳は1度・2度のみなど、等級の指定あり

なお4歳は鉄道・バスがもともと無料か小児運賃なので、当面の実害は小さいです。

出典=障害者割引制度のご案内(JR東日本)/都営交通無料乗車券(中野区)/福祉タクシー利用券・福祉ガソリン券(中野区)/有料道路における障害者割引(NEXCO東日本)/駐車禁止除外指定車(警視庁)

5. 公共料金・公共施設 ― こちらも手帳が必要

項目結果
NHK受信料の免除手帳が必要。しかも世帯全員が住民税非課税という条件付き
携帯3社の障がい者割引
(ドコモ・au・ソフトバンク)
3社とも対象は手帳3種+難病系の受給者証。通所受給者証は列挙にない。楽天モバイルはこの種の割引制度そのものがない
水道・下水道の減免そもそも障害の枠がない。対象は生活保護・児童扶養手当・特別児童扶養手当の受給者。特別児童扶養手当が出れば水道の減免も視野に入る
上野動物園・都立公園・都立美術館手帳4種の提示で本人と付添1名が無料。受給者証は対象外
中野区立プール手帳の交付を受けている区民が対象。受給者証の記載なし
プロスポーツ観戦球団ごとに違う。楽天は手帳とミライロIDのみ。行く球団ごとに確認が必要

出典=受信料免除基準(NHK・PDF)/ハーティ割引(ドコモ)/スマイルハート割引(au)/ハートフレンド割引(ソフトバンク)/水道料金・下水道料金の減免(東京都水道局)/南部スポーツ・コミュニティプラザ温水プール(中野区)

やるなら、この順番で

  1. 無償化は何もしなくても効く。受給者証が届いた時点で療育の利用料はゼロ。実費だけ確認しておく。
  2. 移動支援と日中一時支援を相談員に聞く。次のモニタリング面談で「使えますか」と1問投げるだけ。月15時間と月3回の無料枠は大きい。
  3. 特別児童扶養手当を確認する。手帳が要らないので、主治医に診断書で等級が付く見込みかを聞く。所得制限は超えるかもしれないが、聞くのは無料。
  4. ディズニーは受給者証が届いたら使える。原本を忘れないこと。
  5. 療育手帳を取るかは別の判断。上の「手帳がないと無理」の欄が全部開くので、中野区の児童相談所に取得できるか問い合わせる価値はある。
調べきれなかったところ 日中一時支援と短期入所の4歳児での可否、日常生活用具や補装具の手帳の要否、電気・ガスの減免の有無、球団ごとのスポーツ観戦は、公式に書かれていないため窓口や各社に聞かないと確定しません。「たぶん使える」で書かないようにしています。

6. 療育手帳(東京都は「愛の手帳」)は取れるか

結論 いまの検査結果では通らない見込みが高いです。療育手帳は知的障害があることを判定する手帳で、燦汰の発達指数はその基準をかなり上回っています。困りごとが実際にあることと、知的障害の判定が付くことは別の話になります。

9月10日の発達検査の結果

領域発達年齢発達指数
姿勢・運動測定上限(この年齢では問題なし)—
認知・適応5歳3か月110
言語・社会4歳10か月104
全領域5歳0か月107

発達指数は、実年齢と発達年齢がぴったり同じときに100になる数字です。107は年齢以上。検査した心理職からも「目で見て形を捉える力、数の概念、見聞きしたことを覚える力は年齢以上に優れている」と説明がありました。継続的な支援が必要とされたのは、細部の見落ち、注意を持続させること、左右の理解、負けたときの気持ちの調整です。

愛の手帳の基準

東京都の交付要綱にもとづく判定基準はこうなっています。

度数知能指数
1度(最重度)おおむね19以下
2度(重度)おおむね20〜34
3度(中度)おおむね35〜49
4度(軽度)=いちばん軽い区分おおむね50〜75

107は、いちばん軽い4度の上限を30以上超えています。東京都のFAQは「知能指数だけで決まるわけではなく、医師の医学的診断と専門職員の面談で、日常生活のコミュニケーションや社会適応も含めて総合的に判断する」とも書いているので、申請して判定を受けること自体は止められません。ただ知的機能が基準の外にある以上、総合判定で該当になる見込みは低いです。

出典=愛の手帳 対象者(東京都福祉局)/判定について(同)/愛の手帳判定基準表(港区が掲載する都の基準)

それでも申請するなら、この手順

  1. 中野区児童相談所に電話して予約する。03-5937-3289(中野区中央一丁目41番2号)。18歳未満の判定はここが窓口です。愛の手帳(中野区)
  2. 予約日に来所して判定を受ける。流れは3段階で、①心理判定員が生育歴と日常生活を聞き取り、知能検査(発達検査)を実施 ②精神科医が診断 ③医師と心理判定員の協議で総合判定。
  3. 持ち物=写真1枚(縦4cm×横3cm)/マイナンバーの確認書類/すでに持っている手帳があればその手帳。母子手帳が必要かは公式に書かれていないので、予約の電話のときに一緒に聞いてください。
  4. 費用は無料(写真代だけ自己負担)。
  5. 判定から交付までの日数は公式に記載がありません。これも電話で聞けます。

子どもの場合は3歳・6歳・12歳・18歳で再判定があるという説明が各区の案内に共通して出てきますが、東京都の公式ページで原文を確認できていないので、参考程度に見てください。仮に今回が非該当でも、後で状態が変われば再度受けられます。

7. もう一つの手帳 ― 精神障害者保健福祉手帳

知的な遅れがないケースで取り得るのはこちらです。ただしいますぐは申請できません。

発達障害は対象に入っている

厚生労働省の等級判定基準が挙げる対象疾患8区分の7番目が「発達障害」で、その定義は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害」です。

ただし「初診から6か月」が絶対条件

厚生労働省の通知で、診断書は「初診日から6か月以上経過した時点」のものと決まっています。初診日の定義は「手帳の交付を求める精神疾患について、初めて医師の診療を受けた日」。東京都福祉局も同じことを書いています。

ここが今の壁 燦汰はまだ医師の診察を受けていません。9月10日の発達検査は療育機関の心理職によるもので、医師の初診には当たりません。つまり初診日そのものがまだ発生していないので、今から初診を受けて、最短でもその6か月後にしか手帳の申請ができません。裏を返せば、初診を早く入れるほど早く選択肢になります。

4歳で交付されるかどうかは、東京都も中野区も公式に年齢の下限を書いていません。できるとも、できないとも確認できませんでした。中野区の障害福祉相談窓口 03-3228-8956 に電話して個別に聞くのが確実です。

出典=障害等級の判定基準(厚生労働省)/診断書の記入に当たって留意すべき事項(同)/精神障害者保健福祉手帳(東京都福祉局)

申請の手順(初診から6か月たってから)

  1. 医師の初診を受ける(児童精神科・小児神経科など)。ここが起点。
  2. 6か月たったら、東京都の指定様式の診断書を医師に書いてもらう(初診から6か月経過後、かつ申請日から3か月以内の作成)。
  3. 顔写真1枚を用意(縦4cm×横3cm・脱帽・マスクなし・1年以内に撮影)。
  4. 診断書・写真・マイナンバーカードを持って窓口へ。区役所3階5番の障害者福祉相談窓口 03-3228-8956、または鷺宮すこやか福祉センター 03-6265-5770。
  5. 郵送で受け取るなら460円分の切手を貼った返信用封筒を添える(簡易書留)。
  6. 交付まで約2〜3か月。有効期限は2年で、3か月前から更新できます。

出典=精神障害者保健福祉手帳(中野区)

精神の手帳だと使えるもの・使えないもの

使える使えない
都営交通乗車証/NHK受信料の免除/所得税・住民税の障害者控除/都立施設の入場料免除/都営住宅の優遇高速道路の障害者割引(対象は身体障害者手帳と療育手帳だけ)/駐車禁止除外標章は1級のみ/中野区の障害者福祉手当 第2種も1級のみ/自動車税の減免も1級のみ

8. 結局、どう動くか

手帳を追うより先に効くものがあります。順番はこうです。

  1. 医師の初診を入れる。これが全部の起点。特別児童扶養手当の診断書も、自立支援医療も、精神の手帳の6か月カウントも、すべて医師にかかることから始まります。療育で通うアポロ園に「どこで受診したらいいか」を相談すると紹介で進められます。窓口から探すなら鷺宮すこやか福祉センター 03-6265-5770、または区役所3階 03-3228-8956。
  2. 特別児童扶養手当を狙う。手帳が不要で、提出された診断書を東京都の医師が審査して認定します。中野区の案内には「自閉スペクトラム症等により日常生活に著しい制限を受ける方等」と例示があります。申請月の翌月分から支給なので、出すのが早いほど得。様式は区役所3階の子ども総合窓口でもらえます。特別児童扶養手当(中野区)
  3. 移動支援と日中一時支援を相談員に聞く。手帳も診断も要りません。次のモニタリング面談で1問投げるだけです。
  4. 愛の手帳は、いまは見送りでいい。数字が基準の外にあるので、急いで判定を受けても非該当になる可能性が高い。ただし相談も判定も無料なので、納得のために受けるという選択はあります。
  5. 精神の手帳は6か月後に検討。初診を入れておけば、そのときに選択肢として残ります。4歳で交付されるかは先に電話で聞いておくといいです。
手帳が出ないことは、支援が受けられないことではありません 療育の利用料はすでに無償、相談支援の計画作成も無料、ディズニーほか5か所は受給者証で通ります。移動支援と日中一時支援も手帳とは無関係です。手帳で増えるのは交通と公共料金と税の分で、そこは取れなくても土台は動いています。